ごきげんよう

一年中ふとんが恋しい

都築圭という人のおはなし ~リターンズ~

 

ごきげんよう
私事ながら、今日でSideMの弊プロダクションがはじまって1000日を迎えました。

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1000日です、わーい

先日ついに担当であるWとAltessimo、そしてファンである神速一魂の3ユニットによるイベントも開催され、都築圭のSide Memoriesも公開、そして弊社1000日記念、いろいろと重なったのもあり、もうひとつ大きなきっかけもありで、今一度わたしが都築圭というアイドルを好きな理由とか、どんな人だと思っているかを自分の中でまとめてみたくて記事を書いてみています。

以前「都築圭という人のおはなし」という記事の中で、都築さんの「理由あって」についてを考えたわけなんですけれど、そっちの記事でも最初に言っているとおり、あくまでわたしが考える都築圭像についてであって、「ここは同じに思うな」「ここはわたしは違うと思う」「そもそものキャラクターのイメージが違う!」など、人によって違った感想をもつと思います。だからこの記事が、あなたにとっての都築圭・Altessimoというアイドルについて、を考えてもらえるきっかけになったらいいな、と思っています。
(過去記事はこちら↓)

pakanomiya1203.hatenablog.com

 

さて、先の「もうひとつのきっかけ」というのは、神速旗P友人と酒を飲んでいたときに言われたある言葉でした。

「Altessimoの担当Pってすごいなって思うんですよ」

最初はて?と思いました。どのユニットのPだって、担当と向き合っているプロデューサーはすごいし尊い(語彙 has gone.)と思っているのですが、なぜ名指しなの!?
話を聞いてみると、Altessimoはなかなか噛み砕くのに時間がかかるユニットだし、2人で世界が完結しがちに見えるから、そこに"Pとして"踏み込むのに勇気がいる、みたいな感じだったと思います。確かに。わたし自身彼らについて考えてみると、めちゃくちゃ頭がこんがらがるし、うまく言語化もできなくて、すごくとっつきにくいユニットであるとは思っています。でも深めればすごく面白いし、すてきなユニットでもあると思っているので、自分の中で整理してみようと。

 

その中でも特に都築圭という人の話をするんですけれど、彼は一見「ぶれない人」と思われているのかもなぁ、と思うんですね。周りのアルテ以外のユニットのPからは「ふわふわしている人」「ちょっと不思議」「でもすごい人」「水だけで一週間生きる」「変化がわかりづらい」と言われているからそう思ったわけなんですけれど、確かにぱっと見で彼のこの四年間の変化はわかりづらい。
また、割と「麗さんという若い才能を導き、助ける存在である」「年上だけどぽやっとしている」みたいなイメージも強いようで、それもわかるぞ、でもそれだけじゃないぞ!と思ったので、ちょっと自分なりに彼の変化についてを振り返ってみようと思います。

 

大前提として、わたしは

「ふわふわしてるところもあるし天才的なセンスを持っているけど、どこまでも人間くさくて臆病で、でも精一杯がんばっている"強いひと"である都築圭」が好きです。

 

 

何だこの人はの時期

わたしがSideMを始めたのはアルテの歴史でいえば半分くらい経った頃、虹の音楽祭からであるので、この時期のことはリアルタイムで経験したわけではないのですが、ファーストライブからドレミファ★メロディ、パジャマパーティ、ミュープロあたりまでは特に「何だこの人…」というのを麗さんを通じて追体験する時期かな、と思います。

出会いからしてぶっ飛んでいた麗さんと都築さんですけれど、その後もぶっ飛んでるエピソードに事欠かない都築さんと、それに振り回される麗さん。もちろんすごいところがある、というのを目の当たりにしては「都築さんはやっぱりすごい人なんだ」と思っているようだけれど、「先が思いやられます…(ドレミファ★増刊号)」と言っていたり「こんな状態で二人でやっていけるのだろうか…?(ミュープロ増刊号)」と言っていたり、どうも普段のコミュニケーションがうまくいかない。

【ファーストライブ】アルバム台詞でも「気持ちを音楽以外で伝えるのって、難しいな」と言っているし、スクール・オブ・コーラスで都築さんからそのあたりについて「音楽で通じ合っていればそれでいい(超意訳)」みたいな言葉がありました。そう思っていたから音楽以外での"コミュニケーション"をしようとしなかったのかな、とずっと思っていたのですが、サイメモを終えた今では、これがきっと「自分にとって大切な人はあっけなくいなくなってしまう」という経験を何度も経てきた彼なりの、ひとつの防衛方法だったのかな、とも考えられるようになりました。

 

 

お互い踏み込めないでいる時期

以降もなかなか、ふたりの関係が大きく進展することはあまりないように思えます。BBQでたまねぎを食べたり、パラダイスリゾートで海に沈んで溺れかけたり…ハロウィンではお互い励ましあっていましたけれど、どうにも「アイドル活動に対する熱量の違い」みたいなものをまだ感じます。疲れることはなるべく避けたいと言いながらも、音楽のことになると目の色を変えて飛び込んでいってしまう。

印象的だったのは、節分LIVEのイベントストーリーで楽しそうなHigh×Jokerのメンバーに「混ざってきていいよ」と言った都築さんに「今は都築さんとお話していたいので。」と返した麗さん。それに少し嬉しそうにしつつも、すごく悲しそうな顔をしていた都築さん。結局その理由を聞けないでいる麗さんに都築さんは「ありがとう。」と言います。
もちろん「(ライブを成功させることができたことへの)ありがとう」とも取れますが、「(さっきの悲しそうな理由を聞こうと踏み込まないでいてくれて)ありがとう」にも見えて。

どうも都築圭は、つねに一歩線を引いていようとしているように見えてきたのです。

ソロ曲「Sanctuary World」を聞いたとき、彼はあえて感情の機微に対して鈍感に生きていたけれど、麗さんと出会いアイドルになったことで、世界にはたくさんの素敵なものが溢れていると思い出せたこと、そしてもう一度それらを「音楽」にして届けてみよう…と思えるようになったんだということ、を感じました。(【ハロウィン2016】の信頼度MAXや、【オフショット】スカウト時の台詞でも近いことを言及しています。)
(ソロの詳しい話はこちらをどうぞ↓)(隙あらば宣伝)

pakanomiya1203.hatenablog.com


この「鈍感に生きていた」のもきっと、大切な人たち(恐らく時期的に一番の決定打は「曲を提供した1人のアイドル」との別れだと思います)との別れから、悲しみやさびしさの処理の仕方に困ってのことだろうと思います。だからPに何度も「見捨てないで」と言ってくる。

自分はアイドルとしては実力不足だけど、他の人と比べてテンポは遅いけど、僕にできることは少ないけど。そう言って謙遜してばかりいる彼ですが、その根底にあるのは「こんな僕でも見捨てないで」という願いで、でもやっぱり見捨てられるかもしれない、それならいっそ近づかないでおこう。節分あたりまでの彼は、どうもそんな風に振舞っているような気がします。彼は「導いてくれる大人」であると同時に、「臆病なひと」でもあるんだなぁ、と思ったのがこのあたりです。

 

転機はここから?

その後ホワイトデー2016で越境をはさんで、戦国映画村のイベントストーリー07。多分ここがひとつの転機なのかな、と思うのですが。
都築さんが即興で作った曲を、麗さんが琵琶で弾いたのを聞いた都築さんは「麗さん。君ならもう一度、僕の曲に光を与えてくれるかもしれない…」と言っています。その後09では「君が音に命を吹き込む、そう思うんだ。」「だから…麗さんのために曲を作ってみたいんだ、イヤかな?」と提案します。
アイドルになってからも、恐らく「浮かんだメロディを譜におこす」程度の行為(これを作曲と定義していいのかはわたしにはわからないのですが)は彼にとっては日常的なことだったと思うのですが、「アイドルになってから、誰かのために曲を作ろうと意識して曲を書く」と名言したのはここが初めてです。

これ以降、ふたりは(これまでと比べて)どんどん距離を縮めていくわけですが。

 

掘り下げと越境と

虹の音楽祭では「伝説のアイドル」の話が少しあったり、同時期のST@RTING LINEのドラマパートでも彼女の話をしていました。最恐怪奇譚でも彼女の話をしますが、あくまで麗さんは彼女の代わりではないこと、彼女の変わりも麗さんの代わりも誰にも勤まらないこと、そして「今は麗さんと奏でてみたいんだ」と言っています。

その後しばらく、オリピ仙台(麗さん)、クリスマス(都築さん)、浅草をはさみますがホワイトデー2017(都築さん)、オリピ神戸(都築さん)、影と光の二重奏をはさんでCWZ(都築さん)と越境での仕事が続きます。

浅草は個人的に神イベントだし、そこで初めて両親の話が出てきたり、わたあめ事件があったりと、都築さんの掘り下げが進んだのもありますが、越境の仕事が多くあったことも二人の関係に大きく影響しているのかな、と思います。

ここまで特に都築さんはひとりでの仕事の経験が(モバのストーリーの中では)なく、ユニット外の人と仕事をしたことで、だんだんと自分への劣等感がほぐれていったのかなぁ、と。クリスマスのプレゼント投げだったりとか、ダンス練習で失敗しちゃったホワイトデーとか。ソロを披露した神戸、はじめての越境でのドラマの仕事のCWZ。CWZでは旬くんに音楽のアドバイスをしていたりもしましたが、信頼度MAXで「音楽以外の経験が、僕たちの音楽をさらに豊かにしてくれる。気づかせてくれたのは、プロデューサーさんだね。」とも言ってくれて、どんどん「アイドルの仕事」を「自分達の目指す音楽」のためにがんばろうと思ってくれるようになってきています。それまでは他と比べてできないことばかりだから、と相対評価しがちだったところから、段々と適材適所、自分にできることを精一杯やろう、みたいな絶対評価に変わってきている。

 

「Altessimoの可能性」

次の対極!功夫武闘の予告が出たとき、周りの人たちの「都築さんがカンフー!?」「しかもSR濃厚!?」「大丈夫!?!?」という言葉をたくさん見かけたのを覚えています。気持ちはわかる。

案の定というか、ストーリーでも麗さんに心配されているし、なかなかうまくいかないしで苦戦しているようでしたけれど、あの!都築圭が!真面目に柔軟をし、前向きに練習をして、しかも「この仕事を楽しんでいる」と認めたのです。これはアルテP的には驚天動地の事実であると同時に、これまでゆっくりゆっくり彼らが積み重ねてきた日々を考えてみれば納得の変化でもあって、めちゃくちゃな事件でありました。

その次でもまさかのNINJA LIVEをしてみたりと2017年はAltessimoにとって大きな変化のあった年だと言い切っていいと思います。すごかった。

そして年が明けて一月。3rdアニバ発売と同時期に開催されたGuardians of Sanctuary。今読み返したらやばいじゃんなんだこれ。サイメモを読んだあとだと完璧にこれ自分の体験をもとに監督に相談してるじゃん…。過去を清算しきれているかはわかりませんけれど、彼はもう過去にとらわれてはいなくて、「Altessimoの可能性」を、未来を見据えていて、それがちょうどTone's Desitnyと重なって激エモイベントでしたね(こなみ)。
転機になった映画村でご一緒したTHE 虎牙道のみなさんとまた仕事できたのも嬉しいですし、そのイベストがこんなエモいストーリーなのは本当にありがたいなぁ~って再確認しました。SLも同期組ですしね…

イベストの最後では「プロデューサーさん、麗さん。さあ…次だ。新しい世界を見せてほしい。」とも言っているし、どんどんアイドル活動に対してやる気満々でPは…Pは…

GoS回想録はここでもどうぞ↓(また宣伝)

pakanomiya1203.hatenablog.com

 

BoHでも虎牙道さんと一緒になるのですが、こちらもめちゃよかったですね。カンフーのときに近い「未知のジャンルに挑戦するAltessimo」を見られたし、また虎牙道さんに助けてもらってしまった…ありがたいですね…だいすき虎牙道…

 

深緑では「今はアイドル活動に専念したいから作曲活動をするつもりはない」「あの曲はまだ公表はせずにゆっくり育てていこう」と言っていたし、4thアニバでもさらに進化していました。お互いがお互いを知っていくことで少しずつ肉付けされていくさまが、二人のこれまでのあゆみを見守っているようで、とても楽しみです。いつか聞ける日がくるのかな?楽しみです(2回目)。

Night&Dayはごめんなさい、今読み返せないし初の担当共演で舞い上がりすぎてあんまり記憶がない(おい)んですけど、雪は身近だったから多分スキーもできるよって言い切る都築圭すきです。前までだったらスキーとかもあんまり乗り気じゃなかったんじゃないかなぁ。新しいことに挑戦しようとどんどん前向きになっていて、嬉しい限りです。

 

 

ぼんやりとですが、麗さんに曲を作りたい、もっとAltessimoとしていい音楽を届けたい、と思えるようになるまでの彼は、「生きるために奏でて」いたのかなぁ、と思います。作曲家時代、食べていくために音楽を作っていたというのも含めて。生きる(生活のために必要な食事とかそういうこと)ことが音楽の副産物になっている時期でもあるのですが、それ以上に「生きなければいけないから奏でる」というか、音楽が生きるための手段である時期です。

でもその後の彼は「奏でるために生きて」いる。もっと新しい音楽を知りたい、いい音楽を奏でられるようになりたい。そのためにインプットを惜しまなくなったし、疲れることでも頑張ってみようと思えるようになった。音楽が生きる上での目的に変わっています。
こうなってからの彼の進歩は凄まじく、やっぱり彼は才能のある、素晴らしい人なんだな、ということを日々痛感しています。

 

さて、そんな都築さんですが、またサイメモで「見捨てられてしまったら」という言葉を使いました。でも今までのそれに比べてずっと優しい文脈で、「君たちに見捨てられてしまったら、僕は困ってしまうだろうなぁ。」
もう「見捨てないで」と必死に引き止めたりはしないんです。いなくならないよって、ずっと伝えてきたから。この人たちなら、いなくならないだろうって信じてくれたのかなって、これまでのことを思って涙が出ました。

今までの伏線全部盛りみたいなところもありましたけれど、都築さんのこれまでの物語自体がすごく丁寧に描かれているのもあり、とてもきれいに繋がったサイメモでした。すごくゆっくりとした歩みだったと思います。それでも、この四年間、ゆっくりゆっくりかけてお互いに信頼を築けたからこそお話してくれたのだろうな、と思うし、それってすごく名誉あることだなぁ~って感じます。
いつかドイツに行く話をモバで見たいなぁ、と心から思ったのでどうかよろしくお願いします!おねがいします!!!

サイメモでもうひとつ。この記事の最初に「二人の関係に踏み込むのに勇気がいる」と言われた話をしましたが、それは実はわたしもそうで、つい二人の関係を遠目から見守っていてしまうんですけれど、そんなとき折に触れて「君のおかげだ」「貴殿のおかげだ」と言ってくれる担当には本当に頭が下がります。もちろんそういうゲームだからっていうのはその通りなのですが、つい自分を蚊帳の外に置きがちなので、そうやって「お前も仲間だよ」みたいに言ってもらえるとはっとするし、すごく嬉しいんですよね。
「僕をこの世界に繋ぎ留めてくれたのは、他の誰でもない…君だよ。」そう言われて、まだ1000日しか、彼らと一緒にいないわたしだけど、まだ未熟なPだけど、一緒にここまで来られてうれしいなって心から思いました。

 

ま~たずいぶんと長々綴ってしまったんですけれど、思い出してみると1000日間、いろいろあったけどたのしくプロデュースしてきたなぁって思います。

彼らと出会ってからの日々は間違いなく出会う前と比べて楽しいものになったと思うし、それが原因で悩んだり苦しんだりすることも(厄介ヲタクなので)ないわけじゃないですが、絶対にもたらしてくれたもののほうが多くて。

もらった分、なにか担当にお返しできているわけではないので申し訳ないのだけれど、これからもそばで応援させてほしいなぁ、がんばってプロデュースしますね。

この先もAltessimoと楽しくお仕事できますように!!!

 

以上、都築圭で哲学しようの会でした。おしまい。

 

 

そろそろ監督だということを忘れられていそうなのでWでも哲学がしたいです